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ジャズ的アプローチや変拍子を多用しつつも決して難解にならないばかりか、 デイヴ・シンクレアのファズ・オルガンや秀逸なメロディ・ラインは人懐っこさすら感じさせる。 瞳を閉じながら、未だ見ぬカンタベリーという地に思いを馳せ、人々の生活を思い描く。 英国人としての誇り、その人柄のよさ、またユーモア感覚までも伝わってくるようだ。 ぜひ日曜の午後に紅茶を淹れながら聴きたい。
オザンナのダニーロ・ルスティーチの実弟が中核を成すバンドの唯一作。 音楽性はオザンナに合い通じるものの、こちらは暴虐性よりもむしろ静謐さが目立つ。 某書でも指摘されていたが、キング・クリムゾンの「アイランド」B面のような 重く、暗く、それでいて狂気を孕んだ叙情的な音である。 「パレポリ」、「YS」らと同様にイタリア最暗部に焦点を合わせた最重要作。