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 [tea & symphony / an asylum for the musically insane]
 

 1st。
 EMI 傘下の ハーヴェスト・レーベル より。

 既存の フォーク・ロック に、思いつく限りの アレンジ を施したといった趣き。
 予測のつかないほどの複雑な構成に、テンポ・チェンジ や SE などを交えるといった
 具合に、サウンド は目まぐるしく変化する。

全面に出た サイケデリック 性と非常に相性のよいのが、緩い リズム で刻まれる パーカッション。
明らかに民族音楽の影響下にありながら、サウンド への溶け込こみ方と貢献度には目を見張るものがある。

過剰な音の詰め込みにより、整然さから程遠い レコード となったが、それでも ポピュラー 性が
損なわれていないのは面白いところだ。

極彩色で彩られた ジャケット は、ビートルズ の アニメ 映画 「イエロー・サブマリン」 の画調にそっくり。
とりわけ人物の描写は瓜二つだ。
一通り両者の関連性を調べてみたが、残念ながら接点は見つからず。

 [Third Ear Band / music for macbeth]
 

 映画「マクベス」の サウンド・トラック 盤。キャリア を通しては 3rd。
 原作は言うまでもなく シェイクスピア。 ハーヴェスト・レーベル。

 未だ DVD 化がなされていないようなので、映画自体を観る機会に恵まれない。
 噂では、収録曲が殆ど流されないらしいけど、本当のところどうなんだろう。

現代音楽と、中近東色の強い民俗音楽を混ぜにしたにした オカルティック な アルバム だが、
彼らにしては ポップ な曲もある。
曲毎の プレイ・タイム も短いので、入門用としてはこれが最適。
内容をみても ベスト だろう。

使用楽器は オーボエ、ヴァイオリン、フルート、パーカッション が中心。
現代の感覚では、およそ ロック の フォーマット とすら呼べない。

ロジャー・ディーン による ジャケット も強烈。
怪しげな格好をした人間たちが、切り落とした腕を砂の中に埋めている。
悪い夢のようだ。

 [TOMORROW / same]
 

 唯一作。
 元 フェアリーズ の トゥインク と、後に イエス に参加する スティーヴ・ハウ が
 在籍していたことでも有名。

 バーズ、ビートルズ の カヴァー を含む、サイケデリック・ロック。
 非西洋的音階を頻繁に用いつつも、メロディアス な仕上がりとなっている。

ギター の音色、とくに高音が荒く貧弱だが、ヴォーカル にも助けられて聴き心地は悪くない。
サイケ・アルバム にはよくあることだが、この音の安さ (安っぽさではない) が非常に悔やまれる。
内容が内容なだけに。 もちろんいい意味でだけれど。

CD 化に伴い、本人らの無許可による ステレオ・ミックス が施され物議をよんでいるが、
その アンバランス さも サイケ らしいように思える。
当事者にしてみれば迷惑きわまりないだろうけど、案外楽しめてしまうのは、
この ジャンル のもつ特異性ゆえか。

 [TUDER LODGE / same]
 

 1st。
 英 フォノグラム 傘下の ヴァーティゴ・レーベル より。

 ブリティッシュ・フォーク 三美神のひとつとして数えられるとおり、
 透き通るような美声をもった女性 ヴォーカル を擁する グループ。

そのため、もう一方の男性 ヴォーカルは引き立て役に成り下がってしまった感もあるのだが、
彼の優しい トーン で囁くように唄う スタイルは、のどかな曲調に非常に マッチ している。
メロディ の美しさもいわずもがなで、両者の絡む コーラス・ワーク は絶品の一言だ。

ヴォーカル と ギター の陰に埋もれがちなのだが、さりげない アレンジ へのこだわりも伺える。
ヴァイオリン や フルート をはじめとして、実に多様な楽器を用いていながら、
主役を殺すことのない、あくまで隠し味としての控えめな使い方が嬉しい。