1st にして唯一作。

　「モーゼの十戒」 を テーマ に掲げた コンセプト・アルバム。
　ハモンド・オルガン を軸に、モチーフ に則した 10 篇の曲が収められている。

　アルバム 冒頭曲で荘厳な イメージ を植付けられるが、曲を追う毎に
ポップ 志向が強くなり、トータル・アルバム としての均衡は崩壊する。
一枚を振り返ったとき感じる、ある種のあざとさは、これによるものが大きい。

しかし、ひとつひとつの曲ごとを ピックアップ してみると、決して悪い デキ ではない。
むしろ水準は軽く飛び越えているように思える。
ぐっと焦点を絞り、散漫な印象を払拭できていたら大化するような気もしなくもないのだが。
惜しい。

　1st。
　2005 年現在、出回っている CD は、コレ に2nd の 「CONTACT」 が
　カップリング されている 2 in 1。

　ブンブン 鳴る シンセ に、ミニマル な リズム とくると、一連の クラウト・ロック を
　連想してしまう。
カン 譲りの ハンマー・ビート なんて モロ だな、なんて タカ をくくっていたら、
アメリカ 出身の グループ だとわかり、思わず不意打ちをくらってしまった。

メロディ らしい メロディ も唄っているのも、意外といえば意外だ。
それは アメリカ 的な気質によるものなのか、計算ずくなのかは知らないが、
バック・トラック によく溶け込み、心地よい。

テクノ の始祖との呼び声も高いだけはある。
この アルバム から感じる高揚感はまさしく、それと同じだ。